Yaoskep knit.

編み始める前にかならずしていること。

ウェアでも小物でも、必ず編み始める前にすることがあります。

それは、スワッチ(サンプル編み/素材見本)を作ること。


大体10cm四方くらいのサイズのスワッチを編み、洗い、乾かして風合いやサイズをチェックします。

例えば、リバーシブルの帽子を編む際には色を決めるために途中で糸を変えて色の組み合わせを見ます。

この帽子を編む際には、ゲージを取った回数は大体7~8回くらい。編み始め方や生地の繋ぎ方などもチェックしていました。

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素材見本ですが、スワッチを編む理由は「見本」以外の理由もたくさんあります。

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1.ゲージを取るため

2.編み地の風合いをチェックするため

3.色の組み合わせをチェックするため

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中でも一番大切なのが、1の「ゲージを取るため」。

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ゲージとは、例えば10cm四方の編み地なら何目・何段で編めるかを表す数字です。

同じ糸でも編み針のサイズによって変わり、ときには編み針の太さ0.25mmの違いで異なるゲージが出てきます。

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例えば、10cm四方のゲージを取るのに3.5mmの編み針で22目ー24段だった場合。

横幅50cmー縦70cmの編み地を作りたいときには、

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22目×5=110目

27段×7=168段

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編まなければいけないわけです。

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単純な計算ですが、このゲージ。編む人の手の癖や糸の特徴によってガラリと変わるのが難しいところです。

毛糸メーカーも推奨のゲージを出していますし、ニットデザイナーさんたちも参考糸とともにゲージを出しておいてくれるわけですが、なかなかこのゲージに合わせるのが難しい!

糸を変えてみたり、編み針のサイズを変えてみたり、編む目数や段数を調整したりして理想のサイズに近づけていくわけです。

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ときには「ゲージが合わないっ」と何度もスワッチを作ります。

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*海外パターンを編むときは…

海外のウェアパターンのようにサイズ展開が豊富なデザインだとほっとします。

その理由は「少し小さいサイズのゲージが取れたから、ワンサイズ大きいサイズを編もう…」という感じで結構ラフに調整できるから。

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というわけで、我が家には過去のスワッチがたくさん。

A4サイズのトートバッグに入りきらないくらいは軽くあります。

捨ててしまってもいいのですが、何せ毛糸が好きなため、なかなかに捨てられずずっと家に眠っていました。

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年末に、ふと思い立って作ったのがこのスワッチを使って作ったミニトート。

原毛に近い生地もあれば、モヘア混じりのふわっとした生地もあり、編み込みをした生地も。

1つ1つは小さなスワッチですが、繋ぎ合わせてみると、可愛いトートバッグになりました。

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これはこれで、余り物を活用したアイテムですが味があって可愛い!と愛でています。

しかも、今まで編んだものたちの思い出もたくさん。

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さて、次はスワッチで何を作ろうかな!

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